豊島区、千川駅近くのわかしま内科のブログです。

過去、生活習慣病(血圧、血糖、コレステロール)とか季節の話題(インフルエンザ)とかけっこう詳しいB型、C型肝炎とかについて書いてきた。それで年末の頃から、次には癌について採りあげることを考えていた。いつも、生活習慣病などでわかしま内科に長期通院している患者の「突然の癌の発症」について、心配をしながら診察をしている。血圧を血糖をコレステロールを対策し改善してください、そのために通院してください、と言っているのは、それらの治療が患者の健康や長寿に結びつくだろうから、ということ。だけれど、癌の発病は、患者の、主治医の、そういった思惑をいっぺんに覆してしまう。「そうなったら、そうなったですよ。別にわかしま先生を責めはしないから、大丈夫」とおっしゃる患者さんもおられるが、医師である私は、できれば、それでは困るのであって、通院してきたという歴史、言うなれば患者の積み立てた「貯金」を癌の発病をきっかけにチャラにして構わないものだとは言いたくない。

癌についてそろそろ投稿しよう、それはいいのだけど、癌全体を採りあげるとなると余りにも範囲が広い話になる。何回にも分けて書くしかないか、そう考えていました。この2ヶ月ほど考えているうちに、少し論点は整理されてきました。若島は消化器科出身の内科医であるから、癌について書くのなら消化器の癌についてがいいだろう。消化器癌の早期発見、早期治療は?簡単な対策があるのか?難しいところは?消化器癌といっても様々で、診断や治療の可能性も違えば対策も違う。

まず、誰が消化器癌に成り易いか、消化器癌の中にはその予測が立てられる癌がある。そして、その予測に基づいて、着実に対策をしていくことで防げる、あるいは早期に診断して治療できる癌がある。次回、その話から入ろうと思います。