自分自身へのメモ、記憶として。日記のように書きます。
出席者のなかで、肝炎治療費の助成にかかわる診断書の作成の資格について議論がなされている。
熊田座長代理から、消化器病学会専門医の資格も充分適格であるとの意見、林座長から、できるだけ肝臓学会専門医の仕事にしたいとの意見。
林座長の「消化器病学会専門医は経口抗ウイルス薬の薬剤耐性など理解していない」との発言は私としては受け入れられない。肝臓学会専門医と、消化器病学会専門医のインテリジェンスについては、こと臨床の能力については変わりはない。目の前の患者の臨床での治療を重視して研究発表をしてきた場が消化器病学会、肝臓病学に関する基礎的な実験データを重視して発表してきた場が肝臓学会、そのように記憶している。専門医資格の名称ではなく、要は従来のウイルス性肝炎の診療経験の蓄積、最新の肝炎の臨床を熱意を持って学んでいるかどうか、の2点である。
東京都では消化器病学会専門医に対して、診断書作成の資格要件の道を閉ざしている。レベルの高いウイルス性肝炎の知識習得が必要というなら、埼玉県等が行なっているような研修会参加を経ての資格認定などの方法があるだろうに、それを怠っている。東京都には肝臓学会専門医はたくさん居るからとの論法なのだろうが、肝臓学会専門医たちがすべてウイルス性肝炎の臨床に積極的に携わっているわけでもない。研修会等を行なってウイルス性肝炎治療を熟知した医者を肝臓学会専門医の枠内、また枠外にも増やすのが本来とられるべき戦略であって、林座長のような言葉のもとに肝臓学会専門医とその他医師の二手に分ける状況を維持し推進するシステムは誰に何のメリットがあるのだろうか?(都保険福祉局に?肝臓学会に?) 最新最良の治療にアクセスしずらい状況を維持する方針であることを当の肝炎患者たち(肝臓友の会等団体のことを主に指している)は気付いていないのだろうか。
熊田座長代理の意向も、東京都での消化器病学会専門医排除支持の方向なのだろうと今まで決めつけていた。そうではなかったのかもしれず、申し訳なく思った。泉委員は、明確なスタンスを示していない。どのような立場なのか表明していただきたかったが、座長や座長代理よりは幾分若い世代(私と同年代)で、挟まれた立場での意見表明はしずらいのであろうか。東京都での同様の会議での議事録はすぐには見つけられないので、そこで論議がどうなされているかは不明である。さらに、肝臓学会や消化器病学会の姿勢が不明瞭なのであるが、双方の理事や評議員もかなりが重複しており、多くのお偉方(また、お偉方にいつか成るために上に追従するだけの中間層)にとっては触れたくない問題なのかと残念に思う。