豊島区、千川駅近くのわかしま内科のブログです。

日記として。

SGLT2阻害薬のそれぞれ、スーグラ、フォシーガ、デベルザ、カナグル、などの薬剤名と「やせる」「ダイエット」のキーワードで検索して、当院のプログを閲覧されている方々がおられるようです。

美容外科を中心とした自費の診療を自由に(ある意味、<気まま>で<無責任>ではないかと心配するのですが)提供するクリニックがすでにこれら薬剤を提供している気配があるのですよね。当然、自費ですからけっこうな値段を要求していたりする。

SGLT2阻害薬は保険診療上は、糖尿病の治療薬です。糖尿病の患者に対して、糖尿病をよく診ることのできる医師がその見識を動員して、知恵と配慮のもとに安全に使える薬であろうと考えます。自費診療であっても、知恵と配慮のある医師ならば安全を確保して処方なさるでしょう。美容外科等のクリニックのドクターにその能力があるのかどうか、それを患者でもあり消費者でもある皆さんが見抜けるかどうかにかかっていますね。

糖尿病の患者にSGLT2阻害薬をもちいたときにどういう効果があるか、また糖尿病ではない健康者にSGLT2阻害薬をもちいたときにどういう反応をしめすか、私もいろいろと調べたり、研究者に質問したりしています。効果の面についてですが、健康者に対する投与で尿中に排泄される糖の量は、糖尿病患者でのそれに比べると少ないというのが正しい結果です。したがって「1日400カロリー相当のダイエット効果がある」と謳っている自費請求の美容クリニックの宣伝をみましたが、これは「誇大広告」と判断すべきでしょう。

保険診療を主として行なっている私としては、ブログではあまり深く言及しないこととします。ダイエットとは言え、大切なからだのことです。どうか、よいドクターと相談されてください。