パブリックコメント

日記形式で新型コロナについて書き始めて3日目。7月1日の夜、「夜の街での流行」が、歌舞伎町から池袋に広がったことが報道され、また、明日7月3日には、豊島区独自の対策の検討が予定されたとのことである。

高野区長など行政側、豊島区医師会長など医療者、住民、学識経験者、それらの代表を集めることと思う。私には私のオピニオンがあるので、ここに掲載しておきたい。後出しで今後起こったことを批判するのはよろしくないから。

もはや、市中で若者を中心とした流行であるかぎりは、国、都、区、いずれの行政も、社会経済をストップさせる方向での強制的指示指導を発令することはできないのではないかと、譲って考えます。そうなると、地域での重傷者、死者の数を抑えること、それが最大の目標と考えられます。

豊島区の検討会議では、区内の重傷者を受け入れたはずの都立大塚病院を代表とする中核医療機関からの報告を受ける必要があります。

私の個人的な交流として、隣接区の一つの大学病院の実情を5月末の段階で伺う機会がありました。先方の名前は公表する了解をもらっておりません。そこでは、今まさに注目されている「夜の街」の従事者の親や中高齢の利用者などの重症化と入院病床の長期占用が語られました。また、容易に理解できたことですが、「夜の街」に関係した者が終了後に自宅に移動する手段であるタクシー運転手への感染、またその家族の重症化と入院も語られていました。他の中核医療機関からの報告を合算したときになにか異なる状況があるのか、豊島区の対策会議にはお尋ねしたいところです。

昨今の感染経路不明の症例の増加が、区民の共通する悩みです。池袋の夜の街での感染拡大が報じられた今、豊島区民は、ひとりひとりの行動制限をどこまで行うべきか、不安をもっています。今回の新型コロナでは「不安」との闘いを賢く制御しないと、そして逆に「慢心」を強要でない方法で取り除かないと、うまく乗り切れません。

池袋の繁華街での指導強化などについては、医者である私がどう実施すべきか、実施できるか、考えが及びません。しかし、パチンコ店での過去の記憶を辿るなら、法的な手段でないかぎりは実効性は低いと思います。

豊島区特に池袋地区ですぐに行なうべき対策。夜の街の業界代表者を通じて。また、池袋の繁華街の路上で。タクシーの業界団体を通じて。区の広報活動を通じて。他のどの地域よりも先んじて、池袋地区に関係する人たちに新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)のインストールを促すこと。経済活動の制限よりも前にとられるべき対策です。速度感が必要な事業です。7月5日日曜日までには、その活動は始められる必要があると私個人の意見を発出します。